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当店がデジタルパーマをしない理由について

皆様おはようございます。

お問い合わせの多いデジタルパーマやエアウェーブについて当店がアイロンによる熱変性を伴うデジタルパーマをしない理由について説明します。

髪のダメージは大きく2種類あります。

一つ目のダメージの種類は化学的なダメージです。

例えば、アルカリカラーで弛みの強いダメージなどは化学的なダメージですので、当店で販売しているMFシャンプーやトリートメントで修復が可能です。

ダメージを修復できるシャンプーやトリートメントはこちらから購入できます。

通常の熱を使用しないパーマなどもアルカリでキューティクルの弛みから流出するタンパク質を元に戻していくことで修復可能となります。

上図はカットした切り口から吹き出したタンパク質。下図は健康な方の髪表面のキューティクル。

通常の白髪染めやおしゃれ染に入っているアルカリ剤は残留性の高いモノエタノールアミンが美容業界の主流となっているため、どうしてもお客様の髪はキューティクルが弛みやすくシャンプーの度に髪内部のタンパク質が流出してしまいます。

残留性の高いアルカリ剤を使用するということは、お客様の髪内部にもアルカリ剤が常に残留していることになりますので、キューティクルの隙間を広げてダメージは日々に拡大していくことになります。

残留アルカリ除去の後処理商材などもありますので一概には言えませんが、可能性として髪にアルカリが残留した状態で、サロンを後にすることがあると言えます。

画像中央の髪が化学的なダメージでキューティクルの弛みが強い状態。

タンパク質を流出させないためにシリコンや、ジメチコン、ポリビニール系や樹脂系の素材で擬似キューティクルを作り、擬似的にできた皮膜によってタンパク質の流出を防ごうとしますが、今度は失われたタンパク質を戻そうとしても、ビニール系の皮膜剤で覆われた髪の内部に必要な保湿成分やはりこし成分であるケラチンタンパク質が戻せなくなります。

ですから後処理や前処理でヒアルロン酸やコラーゲンPPT、ケラチンPPTなどを髪内部に入れることすら困難になります。

当店にはシリコン除去シャンプーという特殊なクレンジングシャンプーが業務用としてあります。

こうした特殊なシリコン除去シャンプーでクレンジングすると、素髪の状態に戻すことができます。

一旦全ての人工的な皮膜系物質を取り除いてみると、来店時にツルツルした手触りだったものが、人工的に作られた擬似キューティクルであることが明確にわかります。

そこから失ったもの(化学的に傷んだ髪=タンパク質が流出した状態)を戻すことで傷んだ髪を修復することが可能となります。

ここまでして初めて失われたタンパク質を髪に戻すトリートメントが可能となります。(トリートメント=シャンプー毎に流れ出した成分を元に戻すこと)

シャンプー&トリートメントなどの詳しい過去記事はこちらから

化粧を全てクレンジングで落としてから洗顔をして美容液を肌に染み込ませる行為と同じですね。

化粧したままでファンデーションの上から美容液を塗りませんよね?

シリコンを除去して流失したタンパク質を元に戻したビフォー&アフター画像

さて、ここからが本題ですが、縮毛矯正やデジタルパーマは熱変性を起して髪の形状をコントロールする技法なので、このダメージは物理的ダメージという2つ目の種類の髪の傷みということになります。

アイロン熱によるキューティクルの熱変性。

一つ目の化学的なダメージが修復可能であるのに対して、物理的ダメージは修復できません。

物理的なダメージが起きる原因は、熱変性が代表的ですが、それ以外にもシャンプー後にタオルでゴシゴシと擦るだけでキューティクルは破損します。

水分を含んだキューティクルは1,000分の5ミリほどの薄い鱗状の柔らかいものですので摩擦で簡単に剥がれてしまいます。

こちらも物理的なダメージで本当の意味での修復はできないということです。

アイロン熱による熱変性と同時に起きるダメージがアイロンを強く握ることで圧縮されて起きる物理ダメージがあります。

アイロンを強く握ることで起きる髪の扁平。

上図のようにアイロンを強く握りしめることで髪が平たくなって扁平を起こし、切れ毛の原因となります。

美容師のアイロンを握って持つ力加減でも物理的ダメージの度合いが変化してきます。

アイロン熱はデジパーなど薬剤をつけた後も起こりますが、毎日のスタイリングでアイロンを使用し続けることで低温でも熱変性は起こります。

低温でも少しづつ熱変性が起きていますので、デジパーがかからない原因に繋がることもありますので、ご自宅での熱処理は要注意です。

熱変性は一度起きてしまうと、元に戻せないのは生卵をフライパンで焼くと目玉焼きが出来ますが、目玉焼きをもう一度生卵に戻す方法が無いのと同じです。

生卵は一度目玉焼きになると2度と生卵に戻らない。

何度もデジタルパーマや縮毛矯正を続けていくと髪が溶けて乾くとチリチリとちぢれた髪になることがありますが、熱変性で破壊されたキューティクルから内部のコルテックスが流出して毛先がダマになったりする場合もあります。

ハイブリーチ毛の髪(高濃度のアルカリ剤を使用して明るい金髪などにした髪)にアイロン熱を加えることで取り返しのつかないダメージになることもあります。

アイロンによる熱変性は施術頻度や施術回数と深く関係していますので、一概にどのくらいの回数で髪が溶けるか?とか、どの程度の頻度なら髪が溶けないか?ということは言えませんが、毎回リスクが高くなっていることは確かなことです。

こうした様々な理由で当店ではデジタルパーマはしないようにしています。

縮毛矯正の場合は、お客様のコンプレックスに関係しているので、髪の状態を判断してかける場合はあります。

必要なら必要な箇所だけにかけるようにアドバイスします。

なるべく少ない範囲で縮毛矯正をかけることでリスクを軽減することが目的です。

デジパーの場合は、比較的ロングの髪が多いので、ロングの髪は例えば肩甲骨あたりで3年〜4年くらいの施術履歴が毛先で重なっています。

4年前に根本にあった髪が毛先にきているので、例えば半年に一回デジパーをかけているとすると8回の施術履歴が髪の先端部にある可能性があります。

それにカラーの施術回数を足すと施術履歴が出てきますが、ご本人も数年前の記憶はほぼないので、不明な履歴回数のまま施術を重ねることになります。

熱変性は繰り返すと変性を起こさなくなりますので、デジパーをかけてもかからないということが起きてきます。

通常のパーマの場合は、かけ直しで済みますが、デジパーの熱変性は真逆のことが起こりますので、かければかけるほどかからなくなるということです。

せっかく高い料金を支払ってデジパーをかけに行ったのに、熱変性が限界まで来ていてデジパーがかからないとか、最悪の場合髪が溶けてしまったとか・・・

通常のパーマはアルカリでキューティクルが開かなかったので、髪内部の側鎖結合を切断できていないまま、パーマ2液をつけてしまった場合は、美容室を出るときにはパーマがかかっているように見えても、自宅でシャンプーしたらパーマが取れてしまうということが起こり得ます。

こうした場合に多くのお客様はかけた日にシャンプーをしたからパーマが取れた・・・

ヘナをしているからパーマがかからない・・・

パーマをかけた日にはシャンプーをしてはいけないから数日は我慢する・・・

なんて思い込んでいますが、実はアルカリでキューティクルを開くことや、開いたキューティクルの隙間からチオグリコール酸濃度の低いシスティンパーマ液などで側鎖結合を切断できずにパーマがかかったと思い込んでいますが、実は最初からかかっていなかった場合がほとんどです。

髪に良いと言われるシスティンパーマや化粧品登録のサルファイト剤などは側鎖結合を切る力が弱いため、高濃度のアルカリ剤を使用します。

通常のパーマ液よりもアルカリ濃度が高いため、パーマがかかり過ぎるミスが起きない代わりに、かかりにくくて傷みやすいというリスクがあります。

健康な髪にパーマがかかりにくいのは、傷まないパーマ液でSS結合を切断できない問題が大きいと思われます。

またパーマ液が髪に優しい=側鎖結合を切る力が弱い。のでキューティクルを必要以上に開かせて側鎖結合を切断しようとしますので、髪が乾燥毛やパサつきの原因になる場合もあります。

何度かけてもパーマがかからない場合は、傷まないパーマ=弱いパーマ液を使うことで起きている可能性もあります。

パーマ液で化粧品登録のサルファイト剤は塩結合を化学的に変化させますが、一度再結合された塩結合は再切断できないため、パーマを落としたい時に縮毛矯正のように熱変性を起こす必要が出てきます。

通常のパーマでしたらパーマ1液だけでもパーマを落とすことが容易にできます。

パーマネントはそもそも半永久的ということを意味しているので、化学的に髪内部の結合がしっかり切断されていて(パーマ1剤処理)、しっかり再結合(パーマ2剤処理)されていれば、パーマ施術後にシャンプーしてもパーマは取れませんし、お客様がその日にシャンプーしたとしてもパーマは取れません。

化学変化がきちんと起きていれば半永久的にパーマは残るので、カットしていかない限りパーマは半年や1年は残ります。

話が外れてしまいましたが、このように化学的に起きている髪の変化と、物理的に起きている髪の変化の2種類があります。

また髪の内部での変化と表面の変化があります。

要するに当店でデジパーマやエアウェーブをやらないのは、新規のお客様がどこで何回熱変性を起した髪か不明なため、施術内容に対して保証できないという結論です。

またハイブリーチした髪を黒に染めている場合もあるので、毛髪診断を間違うとお客様の髪に大きなダメージを与える可能性が高いと思います。

過去の実体験で最悪の場合には、髪が根本から溶けてロングのお客様がベリーショートにするしかなくなったという経験もしています。

先程の例えでいうと、新規で来店された肩甲骨までのロングヘアにデジパーをかけて毛先が溶けたとします。

お客様は『この店のデジパーで髪が溶けた!』と思いますが、既に前回の施術で髪が溶けていた可能性もあります。

髪に残る重複した施術履歴が不明なのでそうしたリスクが常に付きまとうわけです。

そうしたリスクを考えると、熱変性を共なうパーマは一切やらない主義にしたほうがお店を守ためにも、お客様の髪を守ためにも良いと判断しました。

当店では縮毛矯正やデジパーをやめていく方も多く、癖毛を生かすカットやヘアスタイルにチェンジする方もいます。

癖毛を生かす記事はこちら

デジパーの問い合わせが多いのですが、そういった理由でお断りしている次第です。

縮毛矯正に関しましてはご相談を受け付けます。

オープンから3ヶ月経ちますが、数十名のデジパー希望者をお断りする結果になってしまい、本当に申し訳ないと思うのですが、上記の理由で今後も熱変性を伴うパーマは導入する予定がありません。

ちなみに縮毛矯正を長年かけていた方で、現在は縮毛矯正をやめる方向で癖毛を生かすカットに挑戦されているお客様がいますので、参考までに写真を載せておきますね。

縮毛矯正1ヶ月後のカットで癖毛を生かすような彫刻カットを施術した。
4ヶ月前に縮毛矯正をしたが癖毛を生かすような彫刻カットを施術した。

上記の2つの画像を比較すると、下の画像は癖がかなり出てきていますので、束感や動きのあるヘアスタイルに変化してきています。

この根本の癖毛をマイナスに捉えれば縮毛矯正を全体的に施術することになりますが、癖毛を個性的でプラスだと考えれば、このようなヘアデザインになります。

皆さんはどう思われるでしょうか?

縮毛矯正1ヶ月後と4ヶ月後の画像を比べてみて、いかがでしょうか?

もちろんこの先どうしても顔まわりだけは縮毛矯正をしたいという場合もありますので、部分的に縮毛矯正で熱変性を起した施術をする場合もあります。

次の方は顔まわりだけ縮毛矯正で、それ以外の部分は癖毛を生かしたカットになっています。

フェースラインだけの縮毛矯正をかけたヘアスタイル
トップの高さも癖毛があるから立ち上がりやすいこともある

上図のように顔まわりだけに縮毛矯正をかけて、襟足の跳ねた感じや後頭部の丸いシルエットなど癖毛が生かされることで出てくるメリットもあります。

アイロンによる熱変性を起こすことが良いとか悪いという話ではなくて、使い方次第で良くも悪くもなりますっていう話です。

次の方も縮毛矯正をやめて癖毛を生かした事例です。

縮毛矯正をやめて癖毛を生かすヘアスタイルに初挑戦されました。

上図のように縮毛矯正を1年以上かけずにいると、カットでほとんど癖毛と入れ替わりますので、縮毛矯正のストレート部分がなくなります。

100%癖毛になりますのでこのようにご自身の愛すべき癖毛が出てきます。

癖毛を生かしてみようと思うお客様の気持ちと、美容師側もその気持ちを汲み取って癖毛を生かすような彫刻カットが一つに重なったとき初めて癖毛を生かすことに成功します。

気に入らなければ部分的に縮毛矯正をいつでもかけられますし、全体にかけることも容易なわけです。

こうしてアイロンの熱変性を起こす回数を減らすことで、新たにアイロンで熱変性を起こす場合に綺麗なストレートが実現します。

ヘナや和漢彩染と縮毛矯正との組み合わせも最高なので、とても綺麗な縮毛矯正をかけることができます。

逆にアルカリカラーを繰り返した髪に縮毛矯正をかけるとチリチリの髪や乾燥毛になる可能性が高くなります。

ハイトーンのカラーをして、デジパーや縮毛矯正を繰り返しているといつか髪が溶けるようなトラブルに繋がるかもしれまのでデジパーを続けられる方はくれぐれも注意しましょうね。

それでは最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

いつかサロンでお会いしましょう。

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