初めましてヘアデザイナーの空(クウ)と申します。

2020年12月1日から山梨県の山中湖畔で「hairsalonデザイン事務所はしびと」を開業いたしました。
名前が変わっていることで、賛否両論ありますが、当面はこの名前で頑張って行こうと思います。
ロゴマークは当初動物のマークでしたが、数名の方から「動物病院かと思いました・・・」
「動物のデザインをする事務所かと思いました・・・」
など不評なコメントがあったので、新しいロゴを制作しました。
美容師歴41年ですが、ロゴやフラフィックデザイナーやホームページ制作も兼業しており、ロゴは全て私が制作しています。
最初の動物のロゴは私が寅年で妻が羊年なので、虎の背中に羊を乗せて人生を旅するイメージで制作しました。

美容室を開業するまでは、訪問美容師を7年ほどやっておりましたので、訪問美容師のころは「訪問美容おくりがみ」という名称で保健所などに営業の申請をしていました。

上図は訪問美容師のロゴマークです。
訪問美容のお客様は障害を持っている方や高齢者など通常の美容室に行くことが困難な場合に美容師が出張してカットやカラーなど施術をすることが承認されているシステムとなっております。(厚生労働省の管轄)
話を戻しますが、動物病院と間違えられるので、美容室らしいロゴに変更することにしました。
当店の特徴として「ダメージレスカット」や「ダメージレスカラー」などのキーワードがありますので、カットやカラーやパーマには「ビーナストリートメント」が必ず付いています。
ダメージの定義はサロンによって、あるいは美容師によって異なりますので、ここでいうダメージレスがどこの美容室でも通用するわけではありませんのでご了承ください。
当店のダメージの定義についてはまた次回以降の記事で簡単にご紹介しますね。
ロゴの話です。
「ビーナストリートメント」の女神にちなんで「ミロのビーナス」をモチーフにロゴマークを作りました。
それがこちらです。

上図が最新の「hairsalonデザイン事務所はしびと」のロゴマークです。
なぜ?デザイン事務所なのか?
についても簡単に説明しておきます。
その前に私の経歴を話しておきますね。
1962年4月3日生まれですので現在58歳です。
17歳から美容師として活動しておりますので、今年で41年間の美容師歴になりました。
美容師免許は生まれ故郷の宮崎県宮崎市で取得しました。
その後、20歳から30歳まで東京やパリの美容室で働いていました。
最初は渋谷のパルコ内にあるスタジオVというサロンで当時は森英恵の経営するサロンでした。
その後、青山のサロンに移りヘアメークをメインに仕事していました。
CMや雑誌の撮影がメインの仕事でしたので、ファッションモデルや芸能人などを相手にヘアメークをしていました。
当時は東京コレクションというファッションショーが開催されており、パリからショーのバックステージを担当する「マニアティス」というサロンのチームが来日していました。
私は縁あってマニアティスのバックステージを手伝うことになり、「rope」というブランドのファッションショーで外国人のモデルのヘアメークをしました。
それがきっかけとなり、マニアティスとコーセー化粧品がタイアップして銀座にマニアティスジャポンを開設するオープニングメンバーとしてマニアティスに入社することになりました。
入社の条件としてパリに半年間カットの勉強に行くことが義務付けられていました。
私は半年でしたが、2ヶ月の人やもっと短い期間の人もいて、様々でしたがオープニングスタッフはパリのマニアティスに勉強に行くことが条件であることには変わりありませんでした。
私は小さい頃から美術や体育が得意でした。
中でもデッサンはとても好きでした。

上図はその当時にパリで私がデッサンしたものです。
毎日のようにデッサンを書いていましたのでたくさんあったんですが、ほとんどお世話になった方々へ差し上げてしまって、この絵が最後の一枚になってしまいました。
30年以上前に書いた最後の一枚が今もこの美容室に飾ってあるのはとても不思議な感じがします。

上図の左上にあるものがその当時のデッサンです。

上図は別の絵をデッサンしているところです。
鉛筆だけで書いて、髪の流れやメイクアップの陰影や立体感を表現するためにひたすら描き続けていました。
こういう話をすると、必ずこう聞かれます。
「フランス語は話せるんですか?」
突然のフランス行きが決まったので、フランス語も話せないまま付け焼き刃でテープや本で勉強しましたが、ほとんど日常生活程度しか話せないままでした。
美容師の勉強は見て覚えることが多いので、幸にしてカットやその他の感性的なものはたくさん吸収することが出来ました。
私の師匠は「masato」という日本人でした。
masatoはパリに15年以上住んでおり、ほとんどフランス人のような方でした。
マニアティスジャポンの代表として来日しており、半年は日本で半年はパリでという暮らしをしていました。
私はmasatoが手がけるマリークレールやVogueなどのフランスの雑誌の撮影のアシスタントをしながら、masatoがブラジルや遠方の撮影のロケに行っている間はパリ市内のレアールという比較的若者が多い地域のマニアティスサロンで働きながら夜はカットの勉強をするという毎日でした。
東京時代もそうでしたが、パリの時代も私のカットは飛び抜けて上手い方でした。
自画自賛で本当に申し訳ないのですが、造形的なことは幼少時からずば抜けて上手いところがありましたね。
現在は単なる髪を切ることが上手いだけではなくて、造形心理学などを取り入れて、それぞれのお客様に似合ったヘアデザインを提供することを最も得意としています。
形というのは心が決めるものです。
最初に心ありきなので、心の変化によって形の好みも変化することがあります。
逆に変化しない好みは個性ということでしょう。
個性と変化する心を的確に捉えながら今の心をカットデザインすることが造形心理学であると私は思っています。
皆様の心が少しでも幸せになれるように「心あるヘアデザインの探求」は続いていきます。
というわけで、デッサンからロゴデザインやウェブデザインや家具や建築など私の興味関心領域は多岐にわたっています。
そこで「デザイン事務所」という名称が浮かんできました。
「はしびと」は人と人や、人ととものををつなぐ架け橋という意味をこめて名付けたものです。
私の苗字が「はしさか」であることも関係しています。